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FLSTUDIO によるボーカロイドの調声

FLSTUDIO によるボーカロイドの調声について説明します。また、エフェクトのプリセットをダウンロードできます。


まず、ボカロはデフォルトでジャストピッチに対する音程のずれを持っています。
これは長所でも短所でもあり、修正するかは選択です。
2人のボカロのユニゾンなどの場合は、コーラス効果を得る為に、修正しない方がよいでしょう。
非常に繊細な楽曲の場合は修正する方が良い場合もあります。

修正するには、DAW環境でのピッチ補正ソフトが必要です。
FL STUDIO の場合は別売りの NEWTONE2 が必要になります。

気にし過ぎも良くありませんが、調整を繰り返すと音質が劣化する為、
ボカロの場合は、NEWTONE2で解析して、ピッチを変化させるべきポイントを発見した場合、 ボカロのエディタに戻ってそこをPITで調整する、を繰り返すとベストです。

ピッチ補正ソフトにはセントという単位が登場します。
半音は100セントです。ボカロエディタのピッチベンドセンシティビティがデフォルトの2の場合、 ピッチ補正の上限下限の8192を200で割って、1セントが 約 41 になります。
例えば、NEWTONEで15セントずれていると判断した場合、ボカロエディタに戻って 615 ほど音程をシフトします。

次に、DAW上でのエフェクトです。
これがボーカロイドのボーカルをインサートするミキサーのチャンネル用の設定のサンプルファイルです。
初心者の方はこれを使ってみてください。
STANDARD_VOCALOID.zip

ダウンロードしたら解凍してください。
ミキサーの任意のチャンネルを右クリックして「File」>「Open mixer track state」を選び、
解凍したファイルをロードしてください。


読み込むと、スロットの2、3、8が空いています。
3には、お持ちのボーカル用コンプレッサーを入れると良いです。(LA-2Aなど)
8には、お持ちの低遅延のリミッターを入れると良いです。(L3-LLなど)

私は大抵は、
EQ > (ディエッサー) > コンプレッサー > フランジャー > コーラス > リバーブ

の順番でかけています。必要に応じて、そのあとさらにEQか、倍音EQをかけて仕上げます。

最初のEQでは、まず1点を持ち上げて 1500hz あたりをブーストし、 もやっとするところを探します。ここだと思ったら、そこを気持ち下げるとすっきりします。下げない方が良い場合もありますので、聴きながら調整してください。

0hz - 70hz までは思い切り下げてカットします。
この辺の音域はスピーカーによっては聞こえないので注意が必要です。

100hz - 500hz あたりは緩やかに下げます。
1500hz を±0として、そこから5000hzまで緩やかに上げます。
5000hz から 15000hz まで、緩やかに±0に戻します。
15000hz から 20000hz にかけて思い切り下げます。

これは一例です。EQの設定は、1曲作ったらそれを使い回しできるわけではなく、 楽器やボーカルのその曲での音域や、曲の調によっても、かけるべきポイントが変化しますので注意が必要です。
周波数とはすなわち音程であることを理解する必要があります。

周波数表

曲によってオケに埋もれる部分の調整などもしなければならないので、
オケのEQ調整とともに、色々やってみることが重要だと思います。

ディエッサーは必要に応じてかけます。mda のものが使えます。 1回で足りなければ2つ重ねます。

mda-vst (smartelectronix)

コンプレッサーはディエッサーの代わりにもなります。 通さない方が良い結果の場合も多いです。

かける場合は、
アタック 2ms レシオ 4:1 リリース 20ms スレッショルド -8dB
あたりで調整します。

マルチバンドコンプレッサーの場合、高音域の設定を強めにするとディエッサーの代わりになります。

フランジャーとコーラスは声にツヤを出すために若干かけます。 FLのプリセットに入っている以下の設定を使い、 それをエフェクトスロットのツマミで10%~20%くらいに設定します。






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